Appendix B. DOSとLinuxでよく使われるコマンドの比較

 シェルプロンプトで打ち込むLinuxコマンドの多くは、MS-DOSで使うコマンドとさほど違いません。実際、まったく同じコマンドもあります。

DOSとLinuxのコマンド

 以下、Windows 9x のMS-DOSプロンプトでよく使われるコマンドと、それに対応するLinuxのコマンドを示します。Linuxのシェルプロンプトでの基本的な使用例も示します。なお、これらのコマンドには普通多くのオプションがあるので注意してください。各コマンドの詳しい使い方については、該当するmanページを参照してください(たとえば、lsコマンドについて調べるには、シェルプロンプトでman lsと入力します)。

Table B-1. よく似たコマンド

コマンドの目的MS-DOSLinuxLinuxでの基本的な使用例
ファイルをコピーするcopycpcp thisfile.txt /home/thisdirectory
ファイルを移動するmovemvmv thisfile.txt /home/thisdirectory
ファイルを一覧表示するdirlsls
画面を初期化するclsclearclear
プロンプトウィンドウを閉じるexitexitexit
日付を表示または設定するdatedatedate
ファイルを削除するdelrmrm thisfile.txt
画面に文字列を表示するechoechoecho this message
テキストエディタでファイルを編集するeditpico[a]pico thisfile.txt
ファイルの内容を比較するfcdiffdiff file1 file2
ファイル内の文字列を検索するfindgrepgrep 語句 thisfile.txt
フロッピーディスクをフォーマットするformat a:(フロッピーディスクがA:ドライブにある場合)mke2fs(または mformat[b]/sbin/mke2fs /dev/fd0/dev/fd0は、LinuxでA:に相当します)
コマンドのヘルプを表示するcommand /?man[c]man command
ディレクトリを作成するmkdirmkdirmkdir directory
ファイルを表示するmoreless[d]less thisfile.txt
ファイル名を変更するrenmvmv thisfile.txt thatfile.txt[e]
ファイルシステム内での現在位置を表示するchdirpwdpwd
指定のパス(絶対パス)でディレクトリを変更するcd pathnamecd pathnamecd /directory/directory
相対パスでディレクトリを変更するcd ..cd ..cd ..
時刻を表示するtimedatedate
メモリの容量と使用状況を表示するmemfreefree
Notes:
a. Picoは簡単なテキストエディタです。Picoの代わりにEmacsviを使うこともできます。
b. DOSファイルシステム用にフォーマットします。
c. infoを使えるコマンドもあります。
d. ページャとしてmoreを使うこともできます。
e. mvはファイルを移動するコマンドですが、この例のように同じディレクトリ内で新しい名前を指定して「移動」すればファイル名を変更することもできます。